2026.1.18
広告なしで130万再生・フォロワー3,000人増を達成 AI活用による自社TikTok運用データから見えた“再現可能な成長モデル”
広告出稿やインフルエンサー起用に頼らず、オーガニック運用のみでTikTokアカウントを立ち上げ、約3か月で累計130万回再生、フォロワー3,000人以上の獲得を実現しました。最大24万回再生、10万回再生を超える投稿は6本。平均再生数も約45,000回と、安定して再生される状態を構築できています。
本取り組みは、単なる“自社プロモーション”ではなく、企業アカウント運用に活かせる再現性の高い運用モデルを検証するための実証プロジェクトとして実施しました。AI生成コンテンツを活用しながら、投稿設計、クリエイティブ設計、アルゴリズム検証、改善サイクルを体系化し、継続的に成果が出る運用モデルの構築を目指しています。
本記事では、実際の運用データをもとに、どのような設計・運用プロセスによって成果が生まれたのか、また、企業アカウントへどのように転用できるのかを具体的に解説します。TikTok運用に課題を感じている企業担当者の方や、これから本格的にSNS運用を強化したい企業の方にとって、実践的なヒントとなれば幸いです。
なぜ自社アカウントでTikTok運用を検証したのか
自社TikTokアカウント→ https://www.tiktok.com/@kigurumi.kittens?_r=1&_t=ZS-92z6KEF2ANx
近年、生成AIの進化により、SNS運用の在り方そのものが大きく変わり始めています。画像生成・動画生成・編集補助など、AIを活用することでコンテンツ制作のスピードや表現の幅は飛躍的に広がりつつあります。一方で、実際のSNS運用の現場において、AIをどこまで実務に落とし込めるのか、どのようなクオリティや成果が出せるのかについては、まだ明確な事例が多くありません。
当社自身も、これまでSNS運用支援の実績は積み重ねてきましたが、「AIを本格的に活用した投稿・運用」については、十分な実運用データを持っていない状況でした。ツール上のデモや机上の検証だけでは、実際のアルゴリズム挙動や視聴者の反応、運用負荷、制作体制の現実的なラインを正確に把握することはできません。そこでまずは、自社メディアを検証フィールドとし、AIを活用したSNS運用をゼロから実践する取り組みを開始しました。
今回の検証では、「AIを活用した場合、どこまで安定してコンテンツを量産できるのか」「視聴者にとって違和感のないクオリティを担保できるのか」「アルゴリズム上、継続的に評価される運用設計が可能なのか」といった複数のテーマを設定し、実データをもとに検証を重ねています。
AI活用は、今後あらゆる業界・企業のマーケティング活動において、標準的な選択肢になっていくと考えています。しかし現時点では、実際に運用レベルまで落とし込み、成果検証まで行っている企業はまだ多くありません。だからこそ、早い段階でAI活用ノウハウを蓄積し、運用設計・制作体制・リスク管理まで含めた実践知を構築することが、将来的な大きな差別化につながると判断しました。
本プロジェクトは、単なる自社プロモーションではなく、将来的に企業アカウントへ再現可能な運用モデルを構築することを目的とした実証検証です。本記事では、その検証過程と成果データを開示しながら、企業SNS運用にどのように活かせるのかを整理していきます。
ゼロから立ち上げたアカウント設計と運用方針

本アカウントの運用設計にあたっては、単に「バズを狙う」ことを目的とせず、継続的に成果が積み上がる運用モデルを構築することを重視しました。短期的な再生数の最大化ではなく、アルゴリズム評価の安定化、制作体制の再現性、コンテンツ品質の維持という3点を軸に設計しています。
ジャンル・テーマ設計
検証テーマとして選定したジャンルは「AI生成による子猫コンテンツ」です。子猫というモチーフは、年齢・性別を問わず直感的に理解されやすく、視聴ハードルが低い点が特徴です。また、感情価値(癒し・かわいい・安心感)を提供しやすく、リピート視聴やフォローにつながりやすいジャンルでもあります。
加えて、AI生成コンテンツという要素を掛け合わせることで、制作効率と表現の拡張性を同時に検証できる点も重要な判断材料でした。単発のクリエイティブ品質だけでなく、「継続的に量産できるか」「一定品質を安定して保てるか」という運用視点での検証を行っています。
投稿設計・運用ルール
投稿頻度は、アルゴリズム学習とデータ蓄積のスピードを重視し、毎日投稿を基本方針としました。短期間で十分な検証サンプルを確保することで、投稿時間帯・構図・演出・尺・導線設計など、複数の要素を比較検証できる体制を構築しています。
投稿本数は累計89本(毎日投稿)に達しており、継続的な投稿によってアカウント評価の安定化を図りました。初期段階では特定のフォーマットに固定せず、複数パターンの動画構成を試しながら、反応の良い型を抽出・標準化しています。
AI活用による制作体制の構築
制作面では、画像生成・動画生成・編集工程にAIツールを積極的に取り入れ、制作効率と品質のバランスを検証しました。単に作業を自動化するのではなく、どの工程をAIに任せ、どこを人の判断で調整すべきかを切り分けることで、実務レベルで運用可能な制作フローの構築を目指しています。
AI活用により、制作スピードの短縮だけでなく、テストパターンの増加、改善サイクルの高速化が可能になりました。これにより、少人数体制でも継続的な運用・検証を回せる体制を構築しています。
検証サイクルと改善プロセス
運用開始後は、再生数・視聴維持率・おすすめ流入比率・エンゲージメントなどの指標を定期的に確認し、投稿内容の微調整を行っています。感覚的な改善ではなく、数値を基準とした改善サイクルを回すことで、属人化しない運用モデルの構築を意識しました。
このように、ジャンル設計・投稿設計・制作体制・改善プロセスを一体化させることで、短期的な成果だけでなく、継続的に伸ばせる運用基盤の構築を進めています。
実際に得られた成果データと成長推移

本アカウントは、広告出稿や外部施策に依存せず、オーガニック運用のみで成長させています。運用開始時のフォロワー数は0人、1か月目終了時点でもフォロワーは0人という状態からスタートしました。
その後、投稿本数の蓄積とアルゴリズム評価の安定化に伴い、再生数・フォロワー数ともに徐々に伸長し、直近30日間でフォロワーは3,293人増加しています。累計投稿本数は89本、平均再生数は約44,991回、最大再生数は約240,000回を記録しました。10万回再生を超えた投稿も6本確認されています。

累計視聴数は約130万回に達しており、短期間で安定した視聴ボリュームを構築できています。エンゲージメント面においても、累計いいね数約95,000、コメント数約2,041、シェア数約18,000と、視聴だけでなくリアクションが伴う状態を作ることができています。
流入経路の内訳を見ると、おすすめフィード経由が約95.3%を占めており、アルゴリズム評価による拡散が安定して発生していることが分かります。検索流入やプロフィール経由の流入も一定数発生しており、コンテンツ自体の発見性も徐々に高まっています。

これらの数値から、本アカウントは「単発的なバズ」ではなく、継続的に再生される運用基盤が形成されつつある状態と評価できます。フォロワー増加・再生数・エンゲージメント・流入構造のすべてにおいて、アルゴリズム上の安定成長フェーズに入っていることが確認できました。
伸びた投稿の共通パターンと運用上の工夫(ドラフト)

10万回再生を超えた投稿を中心に分析した結果、再生数が伸びたコンテンツにはいくつかの共通パターンが確認できました。単に「かわいい映像」を投稿するだけではなく、視聴行動を意識した設計が再生数の安定化に寄与しています。
冒頭1〜2秒の“引き”設計
TikTokでは、冒頭の数秒間で視聴を継続するかどうかがほぼ決まります。伸びた投稿では、最初のフレームで子猫の表情や動きがはっきり伝わる構図を採用し、視聴者が直感的に「かわいい」「続きが見たい」と感じる状態を作っています。
特に、カメラに近い距離感、目線の動き、前足の仕草など、感情が伝わりやすい要素を意図的に配置することで、離脱率の低下を狙いました。
ループ再生を前提とした構成設計
伸びた動画の多くは、最後のカットから自然に冒頭へ戻る構成になっています。動きの切れ目を極力作らず、視聴者が無意識のうちに複数回視聴してしまう設計を意識しました。
結果として、平均視聴時間の伸長や再生回数の底上げにつながり、アルゴリズム上の評価安定化にも寄与しています。
世界観・トーンの統一
投稿ごとにテイストが大きく変わると、アカウントとしての認知が蓄積されにくくなります。本アカウントでは、色味・画角・子猫のキャラクター性・動きのテンポなどを一定のルールで統一し、「このアカウントらしさ」が伝わる世界観設計を行いました。
これにより、フォロー後の視聴継続率が安定し、リピート視聴・エンゲージメントの蓄積につながっています。
投稿頻度と検証スピードの最適化
毎日投稿を継続することで、検証サイクルの回転速度を高めています。投稿間隔が空くと、改善仮説の検証に時間がかかるだけでなく、アルゴリズム評価の安定性も低下しやすくなります。
短いサイクルで仮説検証を回すことで、「伸びる構図」「反応が良い演出」「適切な動画尺」などを早期に標準化できる体制を構築しました。
データに基づく微調整運用
各投稿の再生数・視聴維持率・おすすめ流入比率・エンゲージメントを定期的に確認し、構図・演出・投稿タイミングの微調整を継続しています。感覚的な改善ではなく、数字を基準とした改善プロセスを採用することで、属人化しない運用設計を意識しました。
データから見えた“再現可能な成長モデル”
本アカウントの運用データを分析すると、再生数やフォロワー増加は偶発的なバズによるものではなく、複数の設計要素が連動した結果であることが確認できます。重要なのは、個別のテクニックではなく、「再現可能な運用構造」を構築できた点にあります。
① コンテンツ価値の明確化(誰に・何を届けるか)
まず、ターゲットと提供価値を明確に定義しました。本アカウントでは「短時間で癒しを得たいユーザー」に対し、「直感的にかわいいと感じる映像体験」を一貫して提供しています。ジャンル選定・世界観設計・演出方針を統一することで、アルゴリズム評価だけでなく、ユーザーの認知・記憶にも残りやすい構造を作っています。
企業アカウントにおいても、商品・サービスの訴求前に、「誰に」「どんな感情価値・情報価値を提供するのか」を明確に設計することで、フォローや継続視聴につながる基盤を構築できます。
② 検証サイクルの高速化(量×改善の設計)
毎日投稿による投稿本数の蓄積は、改善スピードを大きく引き上げました。複数パターンの構図・演出・尺・導線を短期間で検証できるため、「何が伸びるか」を早期に特定できます。
AI活用により制作負荷を抑えつつ、検証サンプル数を確保できた点は、再現性の高い運用モデル構築において重要な要素でした。企業アカウントにおいても、制作体制の最適化と検証設計を同時に進めることで、属人化しない運用体制を構築できます。
③ アルゴリズム評価の安定化設計
おすすめ流入比率が95%を超えている点からも分かるように、アルゴリズム評価が安定して獲得できる状態を構築できています。冒頭設計・視聴維持率・ループ構造・投稿頻度といった要素を組み合わせることで、再生数の再現性が高まります。
一時的なバズに依存せず、継続的に露出機会を獲得できる構造を作ることが、長期的なアカウント成長に直結します。
④ スケール可能な制作体制(AI活用)
AIを活用することで、少人数体制でも一定品質を保ったまま投稿量を維持できる体制を構築しました。これは、今後の企業SNS運用において、コスト・スピード・柔軟性の面で大きな競争優位性になります。
重要なのは、AIを単なる効率化ツールとして使うのではなく、運用設計・品質管理・検証サイクルに組み込むことです。これにより、継続可能かつ拡張性の高い運用モデルが実現します。
⑤ 企業アカウントへの応用可能性
本モデルは、業種を問わず応用可能です。商品紹介・採用広報・ブランディング・認知拡大など、目的に応じて「コンテンツ価値」「検証設計」「制作体制」「改善プロセス」を再設計することで、企業アカウントにも転用できます。
重要なのは、「何を投稿するか」ではなく、「どのような構造で成果を積み上げるか」を設計することです。
当社のSNS運用支援で提供できる価値
本取り組みで得られた知見は、単一アカウントに限定されたノウハウではなく、企業SNS運用全体に応用可能な運用設計・制作体制・改善プロセスのモデル化につながっています。当社では、こうした実運用データに基づく知見を活かし、企業アカウントの立ち上げから運用改善、内製化支援まで一貫した支援を行っています。
戦略設計・アカウント立ち上げ支援
企業の目的(認知拡大・採用・集客・ブランディングなど)に応じて、ターゲット設計・コンテンツ設計・KPI設計を行い、初期段階から成果につながる運用設計を構築します。単なる投稿代行ではなく、「どの指標を、どのように積み上げるか」を明確にした設計を重視しています。
AI活用を含めた制作体制の最適化
AIツールを活用した制作フロー設計により、制作コストの最適化、投稿スピードの向上、テストパターンの拡張を実現します。企業の体制やリソースに応じて、外注・内製・ハイブリッド運用など柔軟な設計が可能です。
データ分析・改善サイクルの構築
再生数・エンゲージメント・流入経路などのデータをもとに、改善仮説を設計し、定期的なレポーティングと改善提案を行います。感覚的な運用ではなく、数値に基づく運用改善を継続することで、安定的な成果創出を支援します。
PoC(検証運用)・スモールスタート支援
いきなり大規模運用に踏み切るのではなく、小規模検証からスタートし、成果や適性を見極めながら段階的に拡張する支援も可能です。特に、AI活用に関しては、リスクを抑えながら実運用に落とし込む設計を重視しています。
まとめ・運用相談のご案内
本記事では、自社TikTokアカウントの実運用データをもとに、広告に依存せず、安定的に再生数とフォロワーを伸ばす運用モデルの構築プロセスをご紹介しました。
- ゼロから立ち上げ、短期間で130万回再生・フォロワー3,000人以上を達成
- 毎日投稿とAI活用によるスケール可能な制作体制の構築
- データに基づく改善サイクルによる再現性の高い運用設計
- アルゴリズム評価を安定させるコンテンツ設計
これらは、特定のジャンルに限らず、多くの企業アカウント運用にも応用可能な考え方です。
当社では、今回の検証で得られた知見をもとに、企業アカウントの立ち上げ支援、運用改善、AI活用設計、PoC検証支援など、目的や体制に応じた柔軟な支援を行っています。
「これからSNS運用を本格化したい」「現在の運用に伸び悩みを感じている」「AI活用に興味はあるが、どこから着手すべきか分からない」といった課題をお持ちの企業様は、お気軽にご相談ください。
貴社の事業フェーズやリソースに合わせた最適な運用設計をご提案いたします。
