2026.1.15
2026年のInstagram運用は何が変わる?|企業が今すぐ見直すべきポイント
Instagram運用を続けている企業の多くが、同じ悩みを抱えています。
リールの再生数は伸びるものの、問い合わせや採用につながらない。フォロワーは増えているのに、反応は薄い。運用にかけている時間と成果が、少しずつズレ始めている感覚を持っている担当者も多いのではないでしょうか。
これまでのInstagram運用は、「リールで露出を増やす」「フォロワー数を伸ばす」といった分かりやすい指標を軸に組み立てられてきました。しかし、ユーザーの行動変化やアルゴリズムの進化、AI活用の広がりによって、その前提自体が揺らぎ始めています。
2026年に向けて企業アカウントに求められるのは、単なる投稿量や再生数ではありません。どのように接点を作り、どのように関係性を育て、どのようにブランドの信頼を積み上げるかという「運用設計」そのものが問われる時代に入っています。
この記事では、2026年のInstagram運用で何が変わるのかを整理しながら、企業アカウントが今から見直すべきポイントを、実務視点で分かりやすく解説していきます。担当者だけでなく、上司や経営層とも共有できる判断材料として活用できる内容を目指します。
目次
第1章|リール偏重運用が限界を迎えている理由

ここ数年、多くの企業アカウントは「まずはリールで伸ばす」ことを最優先に運用してきました。再生数を取り、フォロワーを増やし、認知を広げる。この流れ自体は間違いではありませんでしたが、同じやり方を続けるだけでは成果が出にくくなっているのも事実です。この章では、なぜリール偏重の運用が限界を迎えているのかを整理していきます。
再生数は伸びても関係性が育たない構造
リールは拡散力が高く、フォロワー外のユーザーにも届きやすい形式です。そのため、短期間で再生数を伸ばしたり、アカウントを認知してもらったりするには非常に有効です。
一方で、リール視聴は流し見されやすく、記憶に残りにくいという特徴もあります。ユーザーは次々と動画をスワイプし、内容を深く理解する前に別の投稿へ移動してしまいます。その結果、企業名やアカウントの特徴が印象に残らないまま、再生数だけが積み上がるケースが多くなります。
さらに、リール単体では、企業の考え方や姿勢、強みといった背景情報を伝えにくく、関係性の構築には時間がかかります。認知は取れているのに、信頼や興味につながらないというギャップが生まれやすいのです。
アルゴリズム依存運用の不安定さ
リールの成果は、アルゴリズムの影響を強く受けます。表示される回数やおすすめへの掲載は、ユーザーの反応やプラットフォーム側の評価ロジックによって大きく左右されます。
そのため、同じ内容・同じ構成の投稿でも、ある時は大きく伸び、別の時はほとんど再生されないというブレが発生します。この不安定さは、企業のマーケティング計画や成果予測を立てにくくする要因になります。
特に、リールのみで成果を作ろうとすると、運用がアルゴリズム任せになり、コントロールできない領域が増えてしまいます。安定的な成果を求める企業運用においては、大きなリスクと言えるでしょう。
企業アカウントがリールに振り回される問題
リールの数値を追いかける運用が続くと、「伸びた投稿を真似する」「再生数が取れそうな企画だけを選ぶ」といった短期思考に偏りがちになります。
その結果、本来伝えるべき企業の価値や強みよりも、アルゴリズムにウケる表現が優先されてしまいます。ブランドの一貫性が薄れ、アカウントとしての軸が見えにくくなるリスクも高まります。
また、担当者の心理的な負担も増えます。再生数の上下に一喜一憂し、運用が消耗戦になってしまうケースも少なくありません。持続可能な運用を実現するためにも、リールだけに依存した設計から脱却する必要があります。
第2章|ストーリーズが「関係構築の主軸」になる

これからのInstagram運用では、リールだけでなくストーリーズの設計が、アカウントの成果を大きく左右するようになります。ストーリーズは拡散力こそ高くありませんが、フォロワーとの接点を日常的に作り続けられる唯一の機能です。この章では、なぜストーリーズが「補助」ではなく「主軸」になっていくのかを整理していきます。
ストーリーズは接触頻度を作れる唯一の場
ストーリーズの最大の特徴は、フォローしているユーザーの画面上部に常に表示され、日常的に目に触れる点にあります。投稿一覧やリールのようにアルゴリズムに左右されにくく、一定の接触機会を安定して確保できるのが強みです。
企業アカウントにとって、この「接触頻度」は非常に重要です。ユーザーは、何度も目にするアカウントに対して、自然と親近感や信頼感を持つようになります。いきなり商品やサービスを売り込まなくても、日々の発信を通じて存在を認識してもらうだけで、心理的な距離は縮まっていきます。
リールは一度きりの接点になりやすい一方、ストーリーズは継続的な関係づくりに向いています。2026年に向けては、この違いを意識した運用設計が欠かせなくなります。
反応設計ができている企業とできていない企業の差
ストーリーズは、単に情報を流すだけでは十分な効果を発揮しません。アンケート、質問、スタンプなどの機能を活用し、ユーザーが何らかのアクションを起こせる設計を行うことが重要です。
反応設計ができている企業は、ユーザーの声を拾いながらコンテンツを改善し、双方向の関係を作っています。一方で、ただ告知や宣伝を流しているだけのアカウントは、閲覧されても記憶に残りにくく、関係性が深まりません。
ユーザーがタップする、選ぶ、答えるといった小さな行動の積み重ねが、アカウントへの愛着や信頼につながります。2026年以降は、こうした「反応の設計力」が、企業アカウントの競争力を左右する要素になっていきます。
売らないストーリーズが信頼を作る
ストーリーズを活用する際に陥りやすいのが、毎回商品紹介やキャンペーン告知ばかりになってしまうことです。短期間では一定の反応が取れるかもしれませんが、継続的に続けるとユーザーは情報疲れを起こし、閲覧率が下がりやすくなります。
信頼を積み上げるためには、「売らないストーリーズ」の設計が欠かせません。社内の取り組み、日常の工夫、考え方の共有など、直接的な販売につながらない内容であっても、企業の姿勢や価値観を伝えることができます。
こうした積み重ねがあるからこそ、いざサービスや商品を紹介したときに、ユーザーは安心して情報を受け取れるようになります。短期的な成果だけでなく、中長期の信頼形成を意識したストーリーズ運用が、これからのスタンダードになっていきます。
関連記事→2025年版|Instagramストーリーズ運用の最新戦略4選
第3章|フォロワー数より「関係性」が評価される時代へ

これまでのSNS運用では、フォロワー数や再生数といった分かりやすい数字が成果指標として重視されてきました。しかし、企業アカウントにとって本当に重要なのは「どれだけ多くの人に見られたか」ではなく、「どれだけ深く関係を築けているか」に移りつつあります。この章では、なぜ評価軸が変わってきているのか、そして企業がどのように指標を見直すべきかを整理します。
数字だけ見ていると判断を間違える
フォロワー数が多いアカウントほど影響力が高い、という考え方は長く一般的でした。しかし、フォロワー数が多くても、投稿への反応が少なく、実際の問い合わせや採用につながっていないケースは少なくありません。
例えば、キャンペーンやプレゼント企画で一時的にフォロワーが増えた場合、その多くは継続的に投稿を見てくれるユーザーではないことがあります。数字上は成長しているように見えても、実態としては関係性が薄く、成果につながりにくい状態になってしまいます。
また、フォロワー数を目標にすると、運用の判断が短期的になりやすいという問題もあります。「増える企画」「伸びやすい投稿」ばかりを優先し、企業として本当に伝えるべき価値やメッセージが後回しになることも珍しくありません。
数字は重要な指標ではありますが、それだけで運用の良し悪しを判断すると、方向性を誤るリスクが高まります。
小さな接点の積み重ねが成果につながる
関係性を重視する運用では、一つひとつの接点の質が重要になります。投稿にいいねをしてもらう、ストーリーズを見てもらう、アンケートに答えてもらうといった小さな行動が積み重なることで、ユーザーの中に「このアカウントは信頼できる」「この会社の情報は役に立つ」という認識が育っていきます。
この積み重ねがあると、サービスの検討段階に入ったとき、ユーザーは自然とその企業を思い出しやすくなります。広告のように一瞬の接触で判断されるのではなく、日常的な接点の中で信頼が形成される点が、SNS運用の強みです。
特にBtoBや高単価商材など、意思決定に時間がかかる領域では、こうした関係性の積み上げが成果に直結しやすくなります。
評価指標の見直しポイント
関係性を重視する運用に切り替えるためには、評価指標そのものを見直す必要があります。フォロワー数や再生数だけでなく、どのような行動が発生しているかを観測することが重要です。
例えば、ストーリーズの閲覧率や離脱率、スタンプの反応率、プロフィールへのアクセス数、保存数などは、ユーザーの関心度を測る指標になります。また、DMの問い合わせ件数やサイト流入数など、実際の行動につながっているかも確認すべきポイントです。
これらの指標を組み合わせて見ることで、「見られているだけのアカウント」なのか、「関係性が育っているアカウント」なのかを判断しやすくなります。2026年に向けては、こうした多面的な指標管理が企業運用の標準になっていくでしょう。
関連記事→Instagramリール広告はなぜ伸びている?成果を出すポイントをプロが解説
第4章|AI投稿アシスト時代に企業が考えるべき「設計力」

AIを活用した投稿作成ツールが一般化し、誰でも短時間で一定品質のコンテンツを作れる時代に入りました。画像生成、文章生成、動画編集補助など、制作工程の多くが自動化されつつあります。一方で、投稿そのものが簡単に作れるようになったからこそ、企業アカウントには「何をどう積み上げるのか」という設計力が、これまで以上に求められるようになります。この章では、AI時代における企業SNS運用の考え方を整理していきます。
AIで投稿は簡単になるが、差別化は難しくなる
AIを使えば、投稿案の作成やキャプションの下書き、画像の生成などを短時間で行えるようになります。これにより、これまで制作リソースが足りなかった企業でも、一定量の発信を継続しやすくなりました。
しかし、誰でも同じようなツールを使えるようになると、コンテンツの見た目や表現は似通いやすくなります。テンプレート化された構成や無難な表現が増え、ユーザーから見ると「どのアカウントも同じ」に見えてしまうリスクが高まります。
量産はできても、印象に残らない投稿が増える。この状態では、再生数や表示回数は確保できても、ブランドとしての記憶や信頼にはつながりにくくなります。
設計なき自動化がブランドを壊すリスク
AI活用が進むと、「とりあえずAIで作って投稿する」という運用に流れやすくなります。しかし、目的やメッセージ設計が曖昧なまま自動化を進めると、アカウントの一貫性が崩れやすくなります。
例えば、トーンが投稿ごとにバラバラになる、伝えたい価値が薄まる、過去の発信と矛盾する内容が混ざるといった問題が起きやすくなります。これは、短期的には気づきにくいものの、長期的にはブランドの信頼低下につながります。
AIはあくまで「作業を効率化する道具」であり、企業の判断や責任を代替するものではありません。設計を人が握らなければ、運用の方向性は簡単にブレてしまいます。
人がやるべき判断領域とは
AI時代において、人が担うべき役割は「何を作るか」よりも、「何を積み上げるか」を決めることです。誰に向けて発信するのか、どのような価値を届けたいのか、どのような関係性を築きたいのかといった設計部分は、人の判断が不可欠です。
また、ユーザーの反応を読み取り、改善サイクルを回すことも重要な役割です。数字の変化やコメントの内容から仮説を立て、次の施策につなげるプロセスは、単純な自動化では置き換えられません。
AIを活用することで生まれた時間や余力を、設計・分析・改善に回せるかどうかが、企業アカウントの競争力を左右していきます。
第5章|2026年に向けて企業が今すぐ見直すべきチェックリスト

ここまで、Instagram運用を取り巻く環境の変化や、リール偏重からの転換、ストーリーズの重要性、関係性重視の評価軸、AI時代の設計力について整理してきました。最後に、これらを実務に落とし込むために、企業が今すぐ見直すべきポイントをチェックリスト形式でまとめます。担当者だけでなく、上司や経営層とも共有しやすい観点を意識しています。
運用目的は明確か
まず確認すべきなのは、「なぜInstagramを運用しているのか」が明確になっているかどうかです。認知拡大、採用、問い合わせ獲得、ブランド構築など、目的によって取るべき施策や評価指標は大きく変わります。
目的が曖昧なまま運用していると、投稿内容が場当たり的になりやすく、成果の判断も難しくなります。チーム内で運用目的が共有されているか、定期的に見直されているかを確認することが重要です。
接触設計ができているか
ユーザーとどのような接点を作り、どのくらいの頻度で接触しているかを設計できているかも重要なポイントです。リールだけに依存している場合、接触は一過性になりやすく、関係性が育ちにくくなります。
ストーリーズやフィード投稿、プロフィール設計などを組み合わせ、ユーザーが継続的にアカウントに触れる導線が設計されているかを確認しましょう。
KPIは本当に成果とつながっているか
フォロワー数や再生数だけをKPIにしていないかも見直す必要があります。保存数、プロフィールアクセス、ストーリーズの反応率、問い合わせ数など、実際の行動につながる指標が設定されているかを確認しましょう。
KPIが目的とズレていると、運用が数字合わせになり、本来の成果につながりにくくなります。
チーム運用・属人化の整理
担当者一人に運用が依存していないか、ノウハウが属人化していないかも重要です。運用ルール、投稿設計、分析方法が共有されているかを確認することで、継続性のある運用体制を構築しやすくなります。
AIツールの活用ルールや承認フローなども含め、チームで再現できる運用設計になっているかを見直しましょう。
まとめ
2026年に向けて、企業のInstagram運用は「とにかくリールで伸ばす」「フォロワー数を増やす」といった単純な指標だけでは成果を出しにくくなっていきます。ユーザーの行動変化やAI活用の広がりにより、運用の前提そのものが変わり始めているからです。
これから重要になるのは、どれだけ多くの人に見られたかではなく、どれだけ継続的な接点を持ち、関係性を積み上げられているかという視点です。ストーリーズを軸にした接触設計や、評価指標の見直し、AIを前提とした運用設計など、取り組むべきテーマは少なくありません。
一度にすべてを変える必要はありませんが、「今の運用が2026年にも通用するのか」という視点で、少しずつ設計を見直していくことが重要です。日々の投稿だけに追われる運用から、目的と成果がつながる運用へとシフトしていくことが、これからの企業アカウントには求められています。
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