2025.10.30

タイトル:「ただの美容情報」で終わらせない|カルーセル×図解で“専門家っぽさ”を出す肌悩み投稿術

Instagramの美容アカウントでは、「季節の肌悩み」をテーマにした投稿が毎日のように流れています。
乾燥・紫外線・皮脂・花粉など、季節ごとのキーワードは定番でありながら、その分だけ競合も多く、どの投稿も似た印象になりやすいのが現状です。

しかし今、Instagramの美容情報投稿で成果を出しているアカウントには、共通点があります。
それは「ただの美容情報」で終わらせず、“構造的に伝える”という発信設計をしていることです。

中でも注目されているのが、カルーセル投稿×図解構成
1投稿の中で「導入→課題→原因→解決→まとめ」というストーリーを展開しながら、
専門家のように“理論的にわかりやすく”説明できる形式です。

特に美容やスキンケア系のユーザーは、情報の“信頼性”を重視する傾向が強くなっています。
単なる「おすすめアイテム紹介」や「流行ハッシュタグ」ではなく、
「なぜそうなるのか」「どうすれば防げるのか」といった“根拠のある発信”が保存・シェアされやすい時代です。

この記事では、
・なぜ季節の肌悩み投稿が埋もれやすいのか
・カルーセル×図解構成で専門性を出す方法
・美容アカウントが信頼を得るための構成テンプレート
を具体的に紹介します。

目次

第1章:肌悩み投稿が“埋もれる”理由

Instagramで「乾燥」「毛穴」「紫外線」といった季節の肌悩みを発信する美容アカウントは非常に多く、
どの投稿も似た構成やトーンで発信される傾向にあります。
ここでは、なぜこのような“埋もれ投稿化”が起きやすいのかを整理していきます。


1.1 同じテーマ・同じトーンの投稿が飽和している

美容系のトピックは、「情報の新しさ」よりも「見せ方」で評価される傾向が強まっています。
しかし多くのアカウントが同じように「乾燥対策3選」「紫外線ケアの基本」といった構成を使うため、
投稿内容が似通い、アルゴリズムからも差別化されにくい状態になっています。

さらに、発信者が多い季節(特に春・秋)ほど競合率が高まり、
どれだけ内容が良くても“埋もれてしまう”ケースが増えています。


1.2 専門性が感じられない“まとめ型”投稿になりがち

美容情報投稿の多くは、SNS上で拾った内容をまとめた「一般的な美容Tips」になりがちです。
ところがユーザーが本当に求めているのは、「信頼できる根拠」や「専門家視点の解説」です。

たとえば、

  • 「乾燥するから保湿を」ではなく、「湿度が40%を下回ると皮脂分泌が低下しやすい」
  • 「紫外線が強い季節です」ではなく、「UVAは窓ガラスも通過するため室内ケアが重要」

といった“構造的な解説”があるだけで、一気に信頼度が上がります。


1.3 リール投稿に流れがちで、カルーセルの“設計力”が問われている

2024年以降、Instagramのトラフィックの中心はリールに移りました。
そのため、静止画投稿が伸びにくいと言われがちですが、
実際は「保存したくなるカルーセル投稿」こそがフォロワーの信頼形成に直結しています。

リールが「認知拡大」なら、カルーセルは「専門性の蓄積」。
同じ肌悩みテーマでも、“構成設計”によって情報の深さを感じさせることができます。

第2章:カルーセル投稿で“ストーリー構成”を作る考え方

カルーセル投稿の強みは、「1枚ずつ読み進める体験」を作れることです。
単なる情報の羅列ではなく、ユーザーが「次を見たい」と感じる流れを意図的に設計することで、
投稿全体の保存率・完読率が大きく変わります。

ここでは、美容アカウントに特に効果的な“ストーリー型カルーセル構成”の作り方を紹介します。


2.1 カルーセルの基本構成は「導入→課題→原因→解決→まとめ」

カルーセル投稿は、1枚ずつに明確な役割を与えるとストーリーとして成立します。
以下は美容アカウントでよく使われる構成例です。

スライド役割内容例
1枚目導入(つかみ)「まだ“保湿だけ”で乾燥対策してる?」など問いかけ型タイトル
2枚目共感・課題提示「10月〜3月は湿度が急低下。肌の水分が逃げやすい季節」
3〜4枚目原因説明「角層の水分保持機能が低下」「皮脂量が減る理由」など図解説明
5〜6枚目解決策「保湿よりも“守るケア”が大事」「外的刺激を防ぐポイント」
7枚目まとめ・行動促進「今日から見直したい“冬のスキンケアルール3つ”」など保存誘導

このように、1投稿の中でミニ講座を構成するように設計することで、
「わかりやすく」「信頼できる」と感じてもらえる流れが生まれます。


2.2 1枚目は“引き”を作る「疑問+ギャップ」型タイトル

カルーセルの1枚目は、「読むか・読まないか」を決める最重要ポイント。
美容アカウントでは、“意外性”や“誤解の修正”をテーマにしたタイトルが効果的です。

例:

  • 「まだ“春=紫外線対策は日焼け止め”だけだと思ってる?」
  • 「“乾燥肌=水分不足”は半分正解」
  • 「梅雨に肌荒れするのは湿気のせいじゃない」

タイトルの目的は、ユーザーに「知らなかった」「続きを見たい」と思わせること。
1枚目に“答え”を書かないことが鉄則です。


2.3 2〜3枚目で「共感→納得」を作る

共感スライドでは、「あなたもそうですよね?」という一言を入れることで離脱を防げます。
さらに、原因説明パートで図解を交えることで、「理解→納得」へ変化します。

例:

  • 「湿度が40%を下回ると、角質層から水分が蒸発しやすくなる」
  • 「皮脂量が減ると、肌バリアが不安定に」

ここでの図解は、“成分”よりも“現象”のイメージ図が効果的。
難しい化学用語よりも、「肌の断面図+矢印」で変化を見せると専門的に見えます。


2.4 最後のスライドは「保存・行動」を促す

カルーセルの最後は、読み終えたユーザーが行動できるように導線を作ります。

例文テンプレート:

  • 「この冬、乾燥対策を見直すきっかけに」
  • 「保存して、今週末のスキンケアチェックに使ってください」
  • 「あなたの肌タイプに合わせたケアをコメントで教えてください」

行動導線を明確にすることで、保存率+エンゲージメント率の両方が上がる構造になります。

関連記事:Instagramのアルゴリズムに好かれる美容アカウントとは?|#タグより重要な投稿構成の作り方

第3章:図解で“専門家っぽさ”を出す3つのテクニック

カルーセル投稿を「ただの美容情報」から「専門家視点の解説」に変える最大の要素が、図解です。
図解は、知識の深さをわかりやすく伝えるだけでなく、“理論的で信頼できる印象”を与えます。
ここでは、肌悩み系カルーセル投稿で実際に効果的な図解テクニックを3つ紹介します。


3.1 テクニック①:「構造を見せる」ことで専門性を演出する

美容やスキンケア系の投稿では、文章だけで説明しようとすると“抽象的”に見えがち。
そんな時こそ、「構造」を図解で見せると、一気に理解度と信頼感が上がります。

例:乾燥肌の図解構成

  • 上部:外気の湿度・紫外線など外的刺激
  • 中央:角質層・皮脂膜などのバリア構造
  • 下部:水分を蓄える真皮層
    これを矢印やカラー分けで見せるだけで、「根拠のある発信」に見える。

ポイント:
・文字を詰め込みすぎず、構造を“1枚1テーマ”で見せる
・単純な矢印構成(上→下・外→内)でも十分“理論的”に見せられる


3.2 テクニック②:「データ・数値化」で説得力を強化

“専門家っぽさ”を出すには、数字・比較・割合を入れるのが効果的。
特にカルーセルの中盤(3〜5枚目)で「数値で見せる」構成を入れると、読者の信頼が一気に上がります。

例:

  • 「肌の水分量は、湿度50%→30%で約30%低下」
  • 「紫外線量は4月から7月にかけて約2倍に上昇」
  • 「夜より朝の皮脂分泌は約1.4倍」

これらのデータは、正確な数値よりも**“変化の比率”を見せる**ことで伝わります。
Instagramのユーザーは一瞬で理解したいので、グラフよりも「数値+矢印」だけでも十分。


3.3 テクニック③:「図解デザインの統一」でブランド信頼を育てる

図解投稿は、1回だけだと一過性で終わります。
継続的に「図で説明してくれるアカウント」として印象づけることで、ブランド信頼が積み上がるのです。

デザイン統一のコツ:

  • 色:ブランドの基調色を1〜2色に限定(例:ブルー×ホワイト)
  • フォント:同じ書体を使い続ける(見出し・本文を統一)
  • 図形:矢印・吹き出し・枠線の形を毎回統一

視覚の一貫性=信頼の継続性。
毎回の投稿が独立した情報ではなく、“専門家が毎回教えてくれるシリーズ”として記憶されます。


3.4 +α:AIツール活用で“わかりやすい図解”を量産する

最近では、CanvaやNotion、ChatGPTの画像生成機能を活用して図解テンプレートを自動生成するアカウントも増えています。
特に美容アカウントでは、「肌の構造」や「紫外線の波長」など、毎回似たテーマを扱うため、
図解テンプレートを再利用できると投稿効率が大幅にアップします。

関連記事:ビフォーアフター投稿のNG表現まとめ|薬機法・肌加工・AI規制に対応するInstagram運用マニュアル

第4章:成果を出している美容アカウントのカルーセル事例

「カルーセル×図解」は、美容業界のさまざまなタイプのアカウントで実績が出ています。
ここでは、実際に保存率やエンゲージメントを高めた3つの事例を見ながら、成功の共通点を整理していきます。


4.1 化粧品ブランドA社|“原因→対策→製品”の3段構成で保存率アップ

A社では、「春のゆらぎ肌」をテーマに、カルーセル投稿を原因→対策→商品紹介の3段構成で発信。

1枚目:キャッチコピー「それ、花粉じゃなくて“乾燥バリア崩れ”かも」
2〜3枚目:肌バリアの仕組みを図解(角質層・皮脂膜・外気刺激)
4〜6枚目:生活習慣とスキンケアの具体的対策
7枚目:自社アイテムを自然に紹介(“これで守る”構成)

結果、通常投稿に比べ保存率が約2.5倍、コメント数が1.8倍に増加。
「専門的だけどわかりやすい」とコメント欄で評価され、認知よりも“信頼”の獲得に成功しました。


4.2 美容クリニックB院|専門用語を図で“かみ砕く”ことで来院導線に

B院では、「紫外線ダメージの真皮層影響」をテーマにした図解カルーセルを定期配信。
専門的な内容を「肌の断面図+波長の通過イメージ」で表現し、
投稿内で「光老化とは?」→「UVAとUVBの違い」→「日常でできるケア」と段階的に説明しました。

結果、「医師が監修しているような安心感がある」という声が多く寄せられ、
保存だけでなく公式LINEへの相談導線が2倍に増加。
リールよりも“理解されて選ばれる投稿”として機能しました。


4.3 美容インフルエンサーCさん|図解シリーズ化でフォロワーの信頼を固定化

Cさんは「#図でわかるスキンケアシリーズ」と題して、カルーセル投稿を週1本ペースで継続。
テーマは「乾燥」「紫外線」「毛穴」「敏感肌」など、季節ごとの悩みをローテーション。

シリーズとしてデザインを統一し、投稿冒頭に小さく「vol.1」「vol.2」と入れることで、
“この人が言う美容情報は信頼できる”という専門家イメージを確立。
結果、半年でフォロワーが約1.6倍に増加、DM相談も増え、案件依頼にもつながりました。


4.4 共通点:専門性を“図で語る”ことで信頼が可視化される

3つの事例に共通しているのは、「情報量を減らさず、見せ方を整理した」ことです。
難しい内容を無理に省くのではなく、図と構成で“噛み砕く力”を可視化しています。

この「わかりやすく伝える=専門的」という設計が、
美容系アカウントにおける“専門家っぽさ”の新基準になりつつあります。

第5章:すぐ使えるカルーセル構成テンプレートとタイトル設計例

ここまで紹介してきた「カルーセル×図解構成」を、実際の美容アカウント運用に落とし込むために、
すぐ使える投稿テンプレートとタイトル例を整理しました。
この章をもとに、季節テーマごとにシリーズ展開していくことで、“専門家ブランド”を確立できます。


5.1 テンプレート①:冬の乾燥対策投稿

スライド内容デザイン・構成のポイント
1枚目「まだ“保湿だけ”で乾燥対策してる?」疑問形で興味を引くタイトル、冬らしい青系トーン
2枚目冬の空気が乾燥する仕組み温度と湿度の図解(気温と水分保持量の関係)
3〜4枚目肌バリアが崩れる原因肌の断面図+矢印で外的刺激を可視化
5〜6枚目“守るケア”の具体策成分・使い方・タイミングをビジュアル化
7枚目「今日から見直したい冬のルーティン」保存誘導+ブランド導線(商品紹介を自然に)

5.2 テンプレート②:春のゆらぎ肌・花粉対策投稿

スライド内容デザイン・構成のポイント
1枚目「それ、花粉じゃなくて“乾燥バリア崩れ”かも」ギャップ型タイトルで惹きつける
2枚目花粉と肌バリアの関係花粉粒子と肌断面の関係を図示
3〜4枚目バリア低下による炎症の仕組み“外→内”の矢印で侵入経路を明確に
5〜6枚目防御ケア・成分紹介「ヒアルロン酸」「セラミド」などをイラスト化
7枚目「春の肌を守る3つのポイント」まとめ+保存導線+ハッシュタグ推奨

5.3 テンプレート③:夏の紫外線ケア投稿

スライド内容デザイン・構成のポイント
1枚目「まだ“日焼け止め=UVB対策”だけ?」意外性タイトルでクリック促進
2枚目UVAとUVBの違い波長図+肌層透過の図解で科学的に見せる
3〜4枚目紫外線による酸化ダメージ活性酸素・メラニン生成の流れをビジュアル化
5〜6枚目対策成分と日常ケアビタミンC誘導体・抗酸化ケアの解説
7枚目「室内でも日焼け止めが必要な理由」保存誘導+生活提案で信頼強化

5.4 タイトル設計で差が出る“3パターンの見せ方”

タイトルタイプ特徴
疑問型続きを見たくなる「まだ“保湿だけ”で乾燥対策してる?」
ギャップ型想定とのズレを突く「それ、花粉じゃなくて“バリア崩れ”かも」
共感型日常を切り取る「夕方になると肌がピリつく人、多いです」

タイトルの目的は「クリック率」ではなく、「読まれるきっかけを作ること」。
最初の1枚で“話しかけられている感覚”を生むと、読み進め率が大幅に上がります。


5.5 ビジュアル設計の基本ルール

  • 色数は3色以内(背景・テキスト・アクセント)
  • 図と文字を重ねない(視線の導線を作る)
  • 1スライド=1メッセージ
  • 最後にブランドカラーで統一感を締める

この基本ルールを守るだけで、“信頼される美容専門アカウント”としての印象が強まります。

まとめ

Instagramの美容投稿で成果を出すには、「情報量」よりも「構成と見せ方」が重要です。
特に“季節の肌悩み”のようなテーマは情報が飽和しているため、
「カルーセル×図解」で専門性を感じさせる構成設計こそが、差別化の決め手になります。

カルーセル投稿を1つの“ミニ講座”として設計し、
・導入で引きつける
・課題と原因を構造的に示す
・図解で納得を生む
・まとめで行動を促す
この流れを組み込むだけで、フォロワーは「信頼できる発信者」としてアカウントを認識します。

図解は単なるビジュアル装飾ではなく、「理論を伝える言語」です。
美容アカウントが専門家らしさを出すうえで、図解を継続的に使うことはブランド信頼の投資になります。

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