2025.7.22

Xスペースの企業活用術|“声”でつながるファンとのコミュニティ運営法

企業のXアカウントを運用していると、
「フォロワーはいるけど、なかなか関係性が深まらない」
「投稿だけじゃ伝えきれない想いがある」
こんな悩みに直面することはありませんか?

近年、SNSマーケティングでは「コミュニティ形成」が重要視されるようになり、単なる情報発信にとどまらず、“ファンとどうつながるか”が成果を分ける鍵となっています。

そこで注目したいのが、Xの「スペース(音声配信)」機能です。
企業の一方的な発信ではなく、“声”という温度のあるコミュニケーションを通じて、ファンとの距離をぐっと縮めることができるツール。それがスペースです。

この記事では、企業アカウントがXスペースを活用してファンとの関係性を深め、コミュニティ運用の一環として機能させる方法について解説します。
「何を話せばいいのか?」「どんな効果があるのか?」「実際の活用事例は?」といった疑問にもお答えしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 企業アカウントにおける「Xスペース」の価値とは?

X(旧Twitter)のスペース機能は、ライブ形式で音声配信ができる“公開型ラジオ”のような存在です。
リスナーは気軽に聞くだけでもOK。スピーカーとして参加することもでき、フォロー関係に関係なく誰でも入室できる“開かれた空間”が魅力です。

こうした特性から、スペースは企業アカウントにとって以下のような価値を持っています。

「発信」ではなく「対話」ができる

従来のX投稿は、あくまで“伝える”手段にすぎません。
一方でスペースでは、音声を通じてリアルタイムの反応を拾いながら会話を重ねることができます。

商品やサービスへの想い、背景、社員の声などを“声”で届けることで、企業の人間らしさ・誠実さが伝わりやすくなり、結果的にファンとの信頼関係を構築しやすくなります。

「ファンづくり」の接点になる

SNSマーケティングでよく言われる「エンゲージメント」は、単なる“いいね”や“リポスト”だけでは測れないものです。
Xスペースは、リスナーの滞在時間やリアクション、DMでの感想など、“質の高い接点”を生み出せるチャネルになります。

特に、普段は投稿に反応しない“隠れファン”がリスナーとして来てくれることもあり、企業にとってはロイヤル層の掘り起こしにもつながります。

「コミュニティ運営」のハブになる

InstagramやLINE、リアルイベントなど、他チャネルで築いてきたコミュニティとXスペースを組み合わせることで、接点を広げつつ温度感を維持できるのも大きなポイント。

たとえば:

・Instagramで関係性が深まったフォロワーにXスペースを案内

・Xでスペースを聞いてくれた人をLINEやメルマガに誘導

といったクロスチャネル施策の“中継点”としても機能します。

2. 企業がXスペースで話すべきテーマと設計

「音声配信に興味はあるけど、何を話せばいいかわからない…」
これは企業アカウントがスペース活用をためらう大きな理由のひとつです。

でも実は、企業ならではの強みを活かした“話すべきテーマ”は意外と豊富にあります。
ここでは、実際の企業活用で人気のあるトピック例と、スペースの設計ポイントを紹介します。

話題の切り口①:「商品・サービスの裏側」

たとえば:

・新商品の開発エピソード

・商品に込めた想い・こだわり

・現場スタッフのリアルな声 など

投稿では伝えきれない“背景”を語ることで、ブランドの温度感や世界観が伝わりやすくなります。
視聴者にとっては、「人が見えるブランド」として親近感がわき、ロイヤリティ向上につながります。

話題の切り口②:「業界あるある」「プロ視点の話」

たとえば:

・業界トレンドやニュースに対する自社の視点

・お客さまからよくある質問への“声”での解説

・社員のリアルトーク(失敗談・工夫など)

これらは“専門性のある話”として価値を感じてもらいやすく、BtoB企業や採用目的の配信にも有効です。

話題の切り口③:「ファン参加型のコンテンツ」

リスナーからの質問に答えるQ&A形式や、スペース上でのミニアンケート、コメント読み上げなどは、参加感を演出することでエンゲージメントを高める効果があります。

一方通行な発信ではなく、「みんなで場をつくる」という体験が、リピートにつながる要因になります。

スペース設計のコツ

・配信頻度は“無理のないペース”から
 最初は月1〜隔週など、継続しやすい頻度を設定しましょう。
 「毎週○曜○時に配信」など定例化すれば、ファンの定着にも効果的です。

・テーマは“ゆるく・話しやすく”設定
 「〇〇を語る夜」「◯◯好きな人集まれ!」など、親しみやすさがカギ。
 完璧を目指すより“ちょっと雑談交じり”くらいがちょうどいいです。

・冒頭の挨拶・締めの導線はしっかり準備
 「聞いてくださってありがとうございます。今日の内容はInstagramでも発信してます」など、他チャネルへの誘導やブランドメッセージを自然に組み込みましょう。

3. スペース活用で企業が得られる具体的な効果

スペースはただの“話す場”ではありません。
企業がうまく活用することで、ブランドの信頼感やファンの熱量を底上げする強力なツールになります。

ここでは、実際に企業アカウントが感じやすい3つの効果を紹介します。

効果①:エンゲージメントの“質”が上がる

投稿に対する「いいね」やリポストだけでは測れない“深い関係性”が生まれるのが、スペースの最大の特徴です。
リスナーの中には毎回聞きに来てくれる固定ファンも現れ、DMやメンションでの感想も増えるようになります。

結果として:

・フォロワーの反応が活発に

・投稿への反応率も自然と向上

・“数ではなく濃度”のエンゲージメントが育つ

という好循環が生まれていきます。

効果②:ブランドの“人間味”が伝わりやすい

音声は、企業のトーンや温度感、パーソナリティを届けるのに最適な手段です。
たとえば、社員の話し方やちょっとした笑い声があるだけでも「この会社、なんかいいな」と感じてもらえることがあります。

結果として:

・無機質なブランドから「人のいるブランド」へ

・ファンが“応援したくなる存在”に

・信頼ベースの購買や応募にもつながる

という効果が期待できます。

効果③:コミュニティとしての“定着力”が増す

配信を定期的に行うことで、「この時間にこのアカウントに集まる」という“習慣”が生まれます。
これはいわば、リアルイベントに近いコミュニティ体験であり、SNSの中に小さな“場”を作ることができます。

その結果:

・コアファンとの関係が安定化

・他チャネル(LINE、Instagramなど)への移動がスムーズに

・SNSをまたいだ長期的なコミュニティ運用が可能に

4. 実際にスペースを活用している企業事例

Xスペースは、IT系のスタートアップだけでなく、BtoCからBtoB、ローカル企業まで、業種問わず活用の余地があるツールです。

ここでは、タイプの異なる企業3つの活用事例を紹介します。

事例①:コスメ系D2Cブランド

「ファンと語る夜のスペース」で愛着形成に成功

Instagramでの映え投稿が強かったD2Cブランドが、夜21時にスペースを開始。
テーマは「コスメ開発の裏話」や「みんなのメイク失敗談」など、ゆるく・共感を誘うスタイルが好評に。

・配信後に公式アカウントの投稿の保存率が向上

・DMで「配信楽しかった」「応援してます」といった感想が届くように

・リスナー限定キャンペーンでCVにも貢献

事例②:IT系BtoB企業

業界専門家とスペース共演で“信頼獲得”に貢献

自社単独ではなく、業界内の有識者を招いてのトークスペースを月1で開催。
内容は「最新トレンドの考察」や「ツールの選び方」など、BtoBならではの“価値ある情報提供”を意識した設計に。

・アーカイブ希望の声多数(※現在Xでは録音公開機能あり)

・配信から資料請求や無料相談に繋がったケースも

・セミナーよりも気軽で“参加のハードルが低い”と好評

事例③:地域密着型サービス業

「中の人がしゃべるスペース」で親近感UP

地方の飲食店や美容室など、店舗型ビジネスの“顔出ししないファンづくり”としてスペースを活用。

・「常連さんとたまに話す」ような温かさが魅力に

・スペース中に予約につながるケースもあり

・投稿だけでは出せない“店の空気感”を伝える場として機能

このように、企業の規模や業種を問わず、人が見える・声が届くという特性を活かせば、スペースは強力な関係性づくりの場になります。

まとめ|“声”がつくる信頼とつながり。Xスペースを企業の武器に

企業のSNS運用は今、「ただの投稿」から「ファンとの関係づくり」へと進化しています。
Xスペースは、その流れの中で注目すべき“声によるコミュニケーション”の場です。

・投稿だけでは伝えられない想いや人間味が届けられる

・コアファンとの接点を深め、エンゲージメントの質が上がる

・他チャネルとも連携しやすく、長期的なコミュニティづくりにもつながる

…など、企業アカウントにとって非常に大きな可能性を秘めたツールです。

とはいえ、
「何を話す?」「どう設計すればいい?」「社内でやる余裕がない…」
そんなお悩みも当然出てきます。

当社では、Xスペースを活用した音声マーケティングの導入支援や、SNS運用のトータル設計支援も行っています。
「まずは月1のスペースから始めたい」そんなご相談でも構いません。ぜひお気軽にご相談ください。

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