2026.6.22

企業アカウントは親しみやすい方がいい?|信頼とブランドを両立する発信設計

はじめに

企業SNSを運用していると、一度はこんな悩みにぶつかります。

「もっと親しみやすく発信した方がいいのではないか」
「社員を前面に出した方が反応が増えるのではないか」
「でも企業としての信頼感は失いたくない」

実際、SNS上で反応が集まっている企業アカウントを見ると、担当者の人柄が見えたり、社員の日常が投稿されていたりするケースが少なくありません。

一方で、それを真似して親しみやすさを出そうとしても、思うような成果につながらない企業もあります。

では、企業SNSは親しみやすい方が良いのでしょうか。

結論から言えば、企業アカウントに必要なのは「親しみやすさ」ではなく「関係性を作れる親しみやすさ」です。

今回は、ブランドと親近感を両立する企業SNS運用について解説します。


第1章 企業アカウントにファンは必要なのか

多くの企業はSNSを始めるとフォロワー数を気にします。

しかし本当に重要なのはフォロワー数ではありません。

重要なのは「また見たい」と思ってくれる人がいるかどうかです。

企業SNSの目的は、芸能人やインフルエンサーのように熱狂的なファンを集めることではありません。

企業の場合は、

「この会社なんか好きだな」
「この会社の考え方は共感できるな」
「困ったら相談してみたいな」

そんな状態を作ることが大切です。

実際に問い合わせや採用応募につながる企業アカウントは、フォロワー数よりも関係性の深さが強い傾向があります。

企業SNSに必要なのはファンというより「信頼の積み重ねによって生まれる好意」と言えるでしょう。

関連記事→拡散より“共感”を選ぶ時代|企業アカウントがバズを追わない理由


第2章 親近感とブランドは対立するものではない

親近感を出そうとすると、ブランドが崩れると考える企業は少なくありません。

しかし実際には逆です。

SNSで信頼される企業ほど、人が見える発信をしています。

なぜなら、人は企業そのものではなく、その企業で働く人を通じて会社を理解するからです。

例えば、

どんな想いで仕事をしているのか

どんな価値観を持っているのか

どんな人たちが働いているのか

こうした情報が見えることで、企業への理解が深まります。

ブランドとはロゴやデザインだけではありません。

「この会社らしいな」と感じてもらう体験の積み重ねです。

親近感はブランドを壊すものではなく、むしろブランドを伝えるための手段なのです。


第3章 社員発信や裏側発信が強い理由

企業アカウントの投稿で反応が集まりやすいものの一つが社員発信です。

なぜなら、人は商品より先に人に興味を持つからです。

例えば、

制作現場の様子

打ち合わせ風景

新人社員の成長

プロジェクトの裏話

こうした投稿は企業の空気感を伝えます。

特に採用活動では効果が大きくなります。

求職者は仕事内容だけでなく、

「どんな人がいる会社なのか」

を知りたいからです。

また、裏側発信は信頼構築にもつながります。

サービスや商品だけを発信している企業よりも、制作過程や考え方を発信している企業の方が透明性を感じやすくなります。

企業SNSにおいて、裏側を見せることは単なるネタ作りではありません。

信頼を積み上げる重要なコンテンツなのです。

関連記事→担当者の見える投稿で信頼をつくる|住宅業界Instagramの“中の人”活用法


第4章 コメントやDMとの向き合い方で印象は変わる

企業SNSで意外と見落とされるのがコミュニケーションです。

投稿だけを続けている企業は多いですが、実際にはコメントやDMへの対応も発信の一部です。

SNSは広告ではありません。

人と人が関わる場所です。

そのため、

コメントへの返信

質問への対応

リアクションへの反応

こうした小さなやり取りが信頼を作ります。

実際、企業アカウントの印象は投稿内容だけで決まりません。

コメント欄の雰囲気や返信内容によって大きく変わります。

SNSで成果が出ている企業ほど、投稿よりもコミュニケーションを大切にしています。

発信するだけではなく、対話すること。

それが親近感につながる大きなポイントです。


第5章 長期的な関係構築が企業SNSの本質

企業SNSはすぐに成果が出るものではありません。

フォローしてすぐ問い合わせをする人は少数です。

多くの人は、

何度も投稿を見る

価値観を知る

会社を理解する

信頼する

そして初めて相談や応募に進みます。

つまり企業SNSは接触回数を増やしながら関係性を育てる仕組みです。

だからこそ短期的な数字だけを見ると失敗します。

一つひとつの投稿で売ろうとするのではなく、

「この会社のことを少し好きになってもらう」

という視点が重要になります。

結果として、その積み重ねが問い合わせや採用応募につながっていくのです。


第6章 企業SNSに必要なのは“人間らしさ”である

企業SNSで成果を出しているアカウントを見ると、共通していることがあります。

それは人間らしさです。

もちろん企業としての信頼感やブランドは大切です。

しかし、企業らしさだけを追求すると、発信はどうしても無機質になります。

反対に親しみやすさだけを追求すると、ブランドが薄れてしまいます。

大切なのはその中間です。

企業としての考え方や価値観を持ちながら、人が見える発信を続けること。

社員の想いを伝えること。

ユーザーとの対話を大切にすること。

その積み重ねによって、ブランドと親近感は両立できます。

SNSは企業が情報を発信する場所ではなく、人と企業が関係を作る場所へ変化しています。

だからこそ今後の企業SNSでは、何を発信するか以上に、どんな関係を築くかが重要になっていくでしょう。


まとめ

企業SNSにおいて、親しみやすさとブランドは対立するものではありません。

大切なのは、企業としての信頼感を保ちながら、人が見える発信を続けることです。社員の想いや仕事の裏側を伝えたり、コメントやDMを通じて丁寧にコミュニケーションを重ねたりすることで、ユーザーとの関係性は少しずつ深まっていきます。

SNSは単なる情報発信の場ではなく、企業の価値観や考え方を伝える場へと変化しています。だからこそ、フォロワー数や一時的な反応だけを追うのではなく、「この会社はどんな会社なのか」が伝わる発信を積み重ねることが重要です。

ブランドを守ることと、親近感を生み出すこと。その両方を意識した発信設計が、これからの企業SNSには求められているのではないでしょうか。

:参考記事

https://profit-sns.jp/column/profit-1/

https://embedsocial.jp/blog/ugc-staff-contents/

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